外見コンプレックスの対処法

外見コンプレックスの対処法

現代では、ちょっとした外見上のささいな欠点にこだわる醜形恐怖症が問題になっています。そうした場合は考え方を見直してみるというのも一つの方法です。

美男美女は勝ち組、生涯年収も高い

 

自分は外見なんか気にしないし、ハートと頭で勝負!
いくら外見なんて良くても仕事ができなければタダのクズ人間。


 

 

多少ブサイクだって、仕事ができりゃ文句ないんじゃない? なんで外見なんか気にするのかしら?


という人もいると思います。

 

しかし、人間が動物であるという性もあり、外見の良し悪しで判断してしまうというのは、生物としての生殖能力を反映した判断基準として本能に刷り込まれている部分はあるでしょう。
例えば、肌のツヤが良いということは、若くて健康なサインになります。
また男らしい体型、女らしい体型などは、子孫繁栄を暗示することにもつながります。

 

現代社会では、外見が良い人間ほど、こにゅにケーション能力や経済活動における生産性が高いと見なされがちです。
実際に、ダニエル・S・ハマーメッシュという人が『美貌格差-生まれつき不平等の経済学』という本を著しています。
気になる題名ですが、この本の中では、

 

見た目の印象がいい『モテ男』『モテ女』は、『非モテ』よりも生涯年収が高い

 

という調査結果が報告されています。

こうしたことからも、外見の悩みは、収入や社会適応に直結する悩みとしても、広がってきているのかもしれません。

 

だからこそ、現代では、ちょっとした外見上のささいな欠点にこだわる醜形恐怖症が問題になってきているのかもしれません。

 

これは、時代の流れも関係しているのかもしれません。

 

昔は、ちょっと恰幅が良くておおらかだと好意的に見られていた体型の人も、健康志向のせいか肥満ということになり、自己管理もできないから肥満になるんだと考えるようになってきました。

醜形恐怖症の人の容貌は、多くが平均以上

しかし、精神医学的に『醜形恐怖症』と診断がつく患者を診てみると、男性が多く、容貌も平均以上の容貌の人が意外と多いようです。
取るに足らないこと、平均以上にもかかわらず、
tun200

「この鼻のせいで、自分の人生は終わったんだ」

tun200

「この口のせいで、自分に自信が持てない」

というように、、顔の1つのパ―ツに生きづらさをすべて負わせてしまったりします。
その結果、かえってそのパーツへの執着が強くなり、より悪化してしまったりもします。

 

tun200

醜形恐怖症と予備軍の線引きは、生存本能とも関係した部分なので難しい部分もありますが、1日に何度も鏡やガラスに映った自分の姿を確認せずにはいられない、しかもそのパーツのせいで自分の人生がうまくいかないと四六時中考えてしまうような場合は、要注意かもしれません。

外見が気になるときの考え方

それでも、やはり外見なんかまったく気にしない、人間の価値は、ハート・心にあるという人や、頭の良さにあるという人、仕事ができるかどうかだという人がいる反面、やはり外見が気になってしまって仕方ないという人もいます。
これは生存本能にもかかわる部分なので、ある面、しかたないところなのかもしれません。

 

そこで、ある医者が外見を気にする患者にこう言ったそうです。

 

 

「ちょっと、新札が終わったら、右に赤い靴下を、左に白い靴下をはいて街を歩いてみなさい。誰も見ていないから。」


 

外見を気にしているのに、そんなこと言われてもと思うかもしれません。
しかし、実際に、そんなものです。

 

実際に、いい加減な格好をして歩いていても、他人は拍子抜けするほど無関心です。
『誰もあなたの顔なんて見ていない』ということなのです。

 

また外見が気になって仕方ない場合、仕事でも趣味でも家事でもなんでもいいので、何か夢中になることを見つけることです。
夢中になれることがあれば、忙しくて外見なんかかまってる暇なんてありません。
外見を気にしている時間なんか、もったいなくなるのです。

 

どうしても、外見が気になってしまうという場合には、何かに夢中になれば意識がいかなくなり、『誰もあなたの顔なんて見ていない』と考えると、少しは気が楽になるのかもしれません。