反射区の本やネットの資料って、微妙に違ってるけど、どれが正しいの?

反射区の本やネットの資料って、微妙に違ってるけど、どれが正しいの?

健康に関連して、体の反射区のマップが乗っていて、いろいろな症状に関して、どの場所をどう押していったらいいのかというようなことが書かれていたりします。
しかし、この手の本はいくつか出されてはいるものの、比較してみると、微妙に反射区が違っていたりします。
どれを信じたら良いのでしょうか?

反射区・リフレクソロジーの歴史とルーツ

『反射区』・『リフレクソロジー』は、れっきとした治療法で、名前の由来は、リフレックス(reflex:反射)ロジー(logy:学問)が組み合わさった『反射療法』のことを指します。



『リフレクソロジー』で刺激をする際に、その目安になるのが、足の裏や手のひら、耳などにある『反射区』と言われるゾーンで、これらを刺激することで、そのゾーンに対応する内臓や器官にアプローチし、自然治癒力を高まるということになっています。


私たちの体にある反射区(手や足にある全身の臓器や部位を反射投影している場所)を刺激して、症状を改善しようというリフレクソロジーは、実はめちゃくちゃ歴史があり、その起源はなんと古代エジプトとも言われています。


これらは、エジプトだけでなく、中国では「足裏反射療法」が伝統医学の一部として発展し、インドでもアーユルヴェーダに似た概念が発展していきました。


そして、現在の『反射治療』『リフレクソロジー』の元祖になっているのが、リフレクソロジーの母とも言われるアメリカのウィリアム・フィッツジェラルド医師が提唱した「ゾーンセラピー」になります。







リフレクソロジーの反射区の違いと歴史・ルーツ

このように、古今東西、さまざまな発展をとげてきた『リフレクソロジー』ですが、発展していった場所などの違いにより、少し内容が違ってきています。
リフレクソロジーの反射区マップが資料や流派によって異なるのは事実で、実際に混乱される方も多いようです。


反射区が少し違うだけでなく、刺激の仕方まで違ってきます。


それじゃ、本や資料によって反射区の位置、つまりマップが違うことは「問題」なんじゃない?
反射区についてのマップなどは、書籍をはじめネットでもいろいろと紹介されているんだけど、いったいどれが正しいの?

と言うような声が聞こえてくるのも無理はないことかもしれませんが、結論を先に言ってしまえば、基本的には大きな問題ではありません。


反射区のマップに違いが出てくる理由としては、発祥・流派の違いがあり、経験則に基づいています。また身体感覚・エネルギーの捉え方の違いも反射区の違いに影響してきます。

さらに近年では、「ストレス反射区」「ホルモンバランス反射区」「感情の反射区」などが独自理論で追加されており、新しい流派・療法ごとにオリジナルのマップが増えているのも一因になっています。


リフレクソロジーの反射区マップが資料や流派によって異なるのは事実で、実際に混乱される方も多いようです。


それでは、なぜ反射区が少し違っていても、基本的に大きな問題ではないのでしょうか?


そもそも『リフレクソロジー』「代替療法」「民間療法」にあたり、厳密な解剖学的・科学的根拠に基づいた統一基準が存在していません。

4つのリフレクソロジー

リフレクソロジーの発祥・流派としては、主なものとしては次の4つがあげられます。
これらを一色淡にして、『リフレクソロジー』『反射区』として情報が広がっているので、それぞれの相違の点から、いったい何が本当なのということになってしまうのかもしれません。


そこで、主な4つを一覧表にしてまとめてみました。

項目 イギリス式(インガム式) アメリカ式(ユニス・イングラム系統) 台湾式 中国式
発祥・起源 ユニス・イングラムの理論を元にイギリスで発展 ユニス・イングラム(1930年代) アメリカ発祥 中国式を基に台湾で独自に発展 古代中国の東洋医学(中医学)
理論的背景 反射区理論+リラクゼーション思想 反射区理論(足裏=全身の縮図) 民間療法+実用的な独自理論 経絡・経穴(ツボ)・陰陽五行など
施術の圧の強さ ソフト(心地よい圧) 中程度(ややしっかり) 強め(やや痛みを伴う) 中〜強(しっかりとした刺激)
施術方法 手指でやさしく揉む 手指で丁寧に反射区を刺激 指・棒を使って強く刺激 指・関節・棒でツボを押す
施術目的 リラックス、ストレス緩和 身体機能の調整・健康維持 血行促進、老廃物排出、疲労回復 気血の流れ改善、内臓機能の調整
痛みの程度 ほぼなし(心地よい) 少ない〜中程度 強い(痛気持ちいい〜痛い) 部位により痛みあり
使用する道具 なし(手指のみ) なし(手指のみ) 棒や専用の器具を使うことが多い 指、関節、棒なども併用
使用するオイル等 アロマオイルを使う場合あり(スパ的) 基本はなし(教育的施術) 基本的に使用しない 基本的に使用しない
主な特徴 リラクゼーション重視、女性に人気 教育・医療補助にも応用 即効性、刺激が強く実感しやすい 東洋医学的で体質改善効果を重視
対象者の傾向 ストレスが多い人、癒しを求める人 健康維持・理論的なケアを求める人 疲労が強い人、短期で効果を感じたい人 根本的に体を整えたい人、慢性症状の人

癒されたい・安眠したいのであれば、刺激が穏やかなイギリス式
体系的な学習・予防医療として学びたいなら「ゾーンセラピー」が最初に提唱されたところのアメリカ式
疲労感を取りたい・即効性を求めるなら、刺激が強い台湾式
体質改善・内臓機能調整し、中医学や漢方と絡めて学びたいなら中国式

といったところでしょうか。


以上、大まかな流れとして、4つ上げましたが、その他、地域や指導者によって考え方が異なり、それに伴って反射区の配置も変わってきたりします。


多くの反射区の知見は実践(観察・体験・臨床)を通じて蓄積された経験則によるもので、必ずしも科学的な実証があるわけではありません。
施術者が感じた「効果のあるポイント」が反射区としてまとめられているため、個人差や文化差が生まれやすい部分はあります。


また東洋医学的アプローチをしていくと「気の流れ」や「陰陽・五行」が重視され、西洋での神経反射やリンパの流れに注目するアプローチになります。
したがって、同じ症状に対する反射区の選び方が違ってくることもあるのです。


反射区マップはあくまで「ガイドライン」と考え、大まかな対応関係をそのガイドラインで把握した上で、実際に痛み・気持ちよさ・変化といった自分自身・クライアントの反応をみて、それを重視していくのが効果的です。

実は、基本は同じ

刺激の仕方や目的からして違い、かなり違うように思われる反射区ですが、実はよく観察比較してみると、共通している大まかな位置関係は、ほとんどのマップで一致していることに気づくはずです。


例えば、足の親指=頭部、土踏まず=胃・膵臓周辺といった具合に、こうした主要な部分は、ほとんどのマップで一致しています。
違いがあるのは、反射区の細部の配置や境界、臓器の分け方などによるものが多くなっています。


親指の先端 脳、頭部、松果体
親指の腹 鼻、副鼻腔、咽頭
親指の付け根 首、甲状腺
他の指(第2〜5指) 目、耳、肩
土踏まず上部 心臓、肺(左右の足で心臓の位置が異なる)
土踏まず中央 胃、膵臓、腎臓、肝臓(右足)、脾臓(左足)
土踏まず下部 小腸、大腸、膀胱
かかと中央 生殖器、坐骨神経
内くるぶし付近 膀胱、腎臓、副腎

足裏反射区の主な部位と対応する臓器・器官をざっくりまとめると、多少の違いはあるにせよ、大体は次のような形になっていると思います。

リフレクソロジー・反射区について一般向けに書かれた本

リフレクソロジー・反射区について一般向けに書かれた本を2つほどご紹介します。


「足裏・手のひらセルフケア」(手島渚)

内容説明に「反射区図」「全身の臓器と対応した「反射区」」などが使われていて、症状別・部位別に反射区を押す・もむ・刺激するといったセルフケアを中心に書かれています。
「リフレクソロジーとは」・「反射区図」といった基本を扱っている本で、伝統的な「反射区理論(zone or reflex maps)」に基づいた流れをとっています。


全体的にあまり痛みを求める・強い圧をたくさん使うというよりは、「不快を改善する」「マッサージ感覚でケアする」「セルフケア可能」という点が強調されていて、比較的穏やか・リラクゼーション重視ということ、ツボ・経絡については言及が少ないという点、著者の手島渚さんは英国リフレクソロジストの資格を持っておられ、反射区理論も使われておられることから、反射区理論中心で、リラクゼーションやケア重視、セルフマッサージ向きのイギリス式・アメリカ式をベースに体系を組まれていらっしゃるものと思われます。

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「不調と美容のからだ地図」(市野さおり)

「足の地図」「手の地図」「耳・顔の地図」「ふくらはぎの経絡ゾーン」など、反射区だけでなく経絡・ゾーンという中医学的な理論も取り入れておられます。


著者のさんは、「英国 ITEC 認定リフレクソロジスト」の資格を持っておられるとのことが記載されていて、もみ方などの記載について、強くもみほぐすといったことはなく、強い痛み・疾患を治す・気の流れを重視する中国式や台湾式のような「経絡強調」ではないことがわかります。


特に「経絡ゾーン」が明記されている部分があり、「もむべき場所」や「基本のマッサージ」など、セルフケアとしての実用性が高い内容になっている一方で、「経絡」の概念を含め東洋医学由来のツボ・気・経絡についても言及されていて、基本は、アメリカ式やイギリス式がベースになっていて、そこに中国式の経絡の概念や知識を融合させた形になっていると考えられます。

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