内 容

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「ごめんあそばせ」のイメージ

あまり日常会話では聞くことがないと思うけど、たまに年配のマダムの会話を聞いていると「ごめんあそばせ」というような言葉が出てきます。
芸能人でいうと、デヴィ夫人が好んで使ってそうですが、調べてみると実際に、デヴィ夫人は『言い過ぎて、ごめんあそばせ』という本を出版されていました。

 

アニメで考えると、なんか高飛車なお嬢様が嫌味っぽく言ったり、扇子をもった和服のマダムがすました感じで言うようなイメージがないですか?
実際はどうだったのか、興味がわいたので調べちゃいました。

役割語の「ごめんあそばせ」

『役割語』というのは、特定の人物像(年齢・性別・職業・階層・時代・容姿・風貌・性格など)を想起させる特定の言葉遣いになります。

アニメなんかでは、この効果が有効に使われてるってワケ。

 

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例えば、サイボーグ009に出てくる006(張々湖)は、「~あるね」、「~あるよ」というセリフになっていますが、これだけで中国人というイメージが出てきます。
「ごめん遊ばせ、よろしくってよ」というセリフだけで、高飛車なお姫様かマダムだなというイメージが湧いてくるものです。
「~じゃ」といえば博士や長老などイメージし、「~ですわ」といえばお姫様・お嬢様を連想できるかと思います。

 

イメージからいくと、「ごめんあそばせ」といえば、高飛車でちょっとツンとしたお姫様やマダムという役割の人が使う「役割語」っていうわけですね。

「ごめんあそばせ」の意味

まずは、意味から。

「ごめん」はわかりますが、その後に「あそばせ」って何?

 

「あそばす」は室町時代の宮中に仕える女官たちが使っていた尊敬語で、「~なさいます」、「~されます」といった感じの言葉だったらしいです。

 

つまり、「ごめんあそばせ」で、「ごめんなさい」、「失礼します」といったような意味になり、自分の行いが失礼にあたった時や、迷惑になった時に、お詫びの気持ちをとても丁寧に表した言葉になるそうですよ。

 

「ごめんあそばせ」と言われると、なんかそれほど気にしてないけど、とりあえず言っておくね!という上から目線的な印象を受ける人もいるみたいだけど、本来は、「どうぞゆるしてください」といったお詫びの気持ちをとても丁寧に表したものだったんですね。
言葉って本当に難しい。。。

 

江戸時代になると、いわゆる「遊ばせ言葉」に発展して、「ごめんあそばせ」、「おいであそばせ」、「お掛けあそばせ」というような使い方をされるようになったんですって。
「お〇〇〇あそばせ」、「ご〇〇〇あそばせ」といったような感じで、女性専用の言葉として使われていたみたいです。

 

江戸時代は、大奥で将軍様に使われていた言葉でもあります。
アニメで高飛車なお姫様が、口元に手をあてて「おーほっほっほっほ、ごめんあそばせ!」というような踏ん反り返って、上から目線で言う言葉というイメージからはほど遠いのです。

 

現在では、「ちょっとごめんなさいね」、「さようなら」、「ちょっと失礼しますね」といった意味の丁寧語として使われているんですね。
ただ、イメージ的には、アニメの影響もあり高飛車なお姫様の印象がある人などは、なんか上から目線で言われたと不快に思うかもしれませんので、使うときには相手を選んで注意が必要かもね。

「ごめんあそばせ」は標準語ではなかった

「ごめんあそばせ」は、標準語ではなく、東京方言なんだそうです。
いわゆる「山の手言葉」ってやつね。

 

江戸時代に、東京に住んでいた上層武家で使われていたらしく、それが明治時代になり女性が学校に通うようになり、女学校ができると、全国の女学生の間で「ごめんあそばせ」が定着していったようです。
女学校に通う事ができたのは、家柄もよい裕福な家庭の子たちで、その子たちが使う言葉ということで、「お姫様言葉」というイメージになっていったんだと思います。

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